「そんな会社、辞めちゃえばいいじゃん」 「辞めて行くとこあるなら、とっくに辞めてるよ」 居酒屋などでそんな会話を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。 大学の体育会や高校の運動部に所属している人に対して 「そんな部活、辞めちゃえばいいじゃん」 とは簡単に言えないような気がして、会社よりもむしろ部活の方が辞めにくいのではないかと思いました。 理不尽な指導者に我慢ができない場合、プロや社会人の選手なら他のチームに移る選択肢もあります。しかし、大学生や高校生が部活のために転校したら、学業ではなく部活が本業ということになってしまいます。本音では部活が本業の人もいると思いますが、部活のために学校を変えるのは困難であり、指導者に恵まれない学生の悩みは深刻です。
仕事上、会社のコンプライアンス違反に悩んでいる人の相談を受けることもありますが、話を聞いていると「確かにその会社は辞めた方がいいですね」と言わざるを得ないケースがたまにあります。 「品質に関するデータを書き換えることが日常的になっていて『どうしても納得いかない』と言い続けたら会社にいづらくなってきました」 これは7~8年前に聞いた話です。そのときは、あの有名な会社がそんなことをしているのかと驚きましたが、最近はデータ改ざん事件のニュースも増えているので、同じような話を聞いても驚かなくなってしまいました。 品質保証のデータを改ざんしたり、経理の記録を不正に操作したり、食品の産地を偽装したりと、不祥事が次から次に出てきます。しかしこれは社会が正しい方へ向かっている過程での出来事なのかもしれません。データの改ざんを「どうしても納得いかない」と考えても、その会社で定年まで働くしかないのなら「黙っている方が得」と考えても不思議ではありません。しかし、転職が当たり前の時代になると、社内の「闇のオキテ」が外部に漏れてしまうリスクがあるので、闇の部分を幹部が黙認することができなくなってきます。また、転職する覚悟で内部告発をする人もいるので不祥事が表に出るケースも増えてきました。 “絶対にバレないのなら、ズルして得をしてもいい” “清く正しく、すがすがしい気持ちで生きたい” 人間の心には、両方の気持ちが潜んでいるのではないでしょうか。ちなみに私は「絶対にバレないだろうけど、閻魔さまが見てるかもしれないから、ズルしないようにしよう」と思って行動することがあります。そう思って行動しているうちに、ズルしない方が長期的には得をすることに気づきました。 得をするからズルをしない、というのは極めて打算的で偽善的ですが、正しいと思う方を選んで行動していると、すがすがしい気持ちで生活できます。 部活に話を戻すと、理不尽な指導者がいるときの対処法を学ぶことも課外学習の一つと思えば、少しは悩みが減るかもしれません。 社会人になって、 「(証拠を残さないために)命令はしないけど、ちゃんと忖度して行動しろ!」という人が上司になってしまった場合は、異動願いを出すか、転職することをお勧めします。 スポーツにおいて他のチームでも活躍できる実力が大切なように、他社でも必要とされるスキルを身につけましょう。 (あ、メルマガにもブログにも学生さんの読者はいなかったかな???)