2020年1月19日日曜日

ファン・ラン気分で仕事ができていませんか? 『ISO通信』 2020年1月号 vol.43




週に一度のジョギングを続けて30年以上になりますが、昔と比べて走るスピードは遅くなっています。最近は5キロの距離を約30分で走っているのですが、先週は目標タイムを25分に設定してみました。

走り始めて5分で息が上がり胸も苦しくなったので、一旦、いつものペースに戻しまた。その後、再びスピードアップし、走り終えたときのタイムは2658秒。普段の90%の時間でいつもの距離を走ったことになります。

はっきり言って、しんどい。

マラソン大会に出て誰かと競ったり、設定した目標タイムを切りたいのなら、これからも頑張って走るでしょう。しかし、私のジョギングはただのファン・ラン(Fun Running)です。走ると気持ちいいから走っているだけなので、苦しい思いをして25分を切る必要はありません。

ではなぜ、先週は25分で走ろうと思ったのかと言えば、友人から「9時間かけていた仕事を8時間で終えても、しんどいだけなんだよね」と聞いたことがきっかけです。

「それなりに仕事は面白いし、工夫や改善もしてきたけど、一日、9時間くらいでやることに慣れちゃってたんだよね。残業時間を減らすために8時間で終えようとすると当然しんどい。昔、10時間かけてやっていた仕事を9時間にしたんだから、もういいじゃん。
たまに早く帰ってセミナーに参加したりすることはあるけど、今さら毎日勉強しようとは思わないし」なるほど、毎日1時間程度の残業ですむなら楽しいと感じていた仕事も、8時間で終えようとするとしんどくなる。それを聞いたとき、二つのことが頭に浮かびました。

・明日は、9時間の仕事を8時間で終えるようなつもりで、仕事をしてみよう。
・次回のジョギングでは、いつもの距離を25分で走ってみよう。

実際にやってみると両方ともかなり大変でした。仕事の方は15時以降後はいつものペースに戻っていたかもしれません。

大学の同期で、大企業で部長を務めている友人が「今さら毎日勉強しようとは思いわないし」と言ったとき「俺はまだまだ勉強しないと、いつ淘汰されるか分からないからなあ。小さい会社は大変だよ。それなりに楽しんでいるけど」と答えました。しかし、先週のジョギングの後、こう思いました。頑張れば8時間で済む仕事に9時間を費やしているから「それなりに楽しんでいる」などと言えるのではないか、と。

私自身も9時間でやるリズムに慣れてしまっていたようです。ファン・ランのような感覚で仕事をこなせていたことに気づきました。(もちろん、切迫した場面では、緊張感と集中力を高めています。)

ジョギングの方はこれからも30分で走ればいいのですが、仕事に関しては、8時間で終えても楽しいと感じるレベルに進化する必要があります。キーボードを打つ速さを10%アップするようなスピードアップもしたいのですが、より高度な仕事にチャレンジし、短時間で成果を上げる方にシフトしたいと思います。