「私のことは全然聞かれずに、私からの質問だけで面接が終了しました」 二次面接を終えたAさんから、電話で連絡がありました。 Aさんは、当社がZ社に推薦した方で、一次面接では非常に高い評価を得ていました。 「経歴書や一次面接でAさんのことよく理解できたので、二次面接ではAさんの質問に答える形にしたのだと思います。Aさんのことですから、鋭い質問ばかりだったことでしょう」 「鋭い質問だったかどうかは分かりませんが、会社の状態や今回のポジションの役割、私が何をすべきかなどを、よく理解できました」 Aさんとの電話で、Z社に対する志望度が高まっていることを感じました。 後日、Z社の人事部から連絡があり「是非、最終面接に進んでもらいたいと思います。二次面接では、Aさんからたくさんの質問を頂きましたが、こちらの課題を浮き彫りにするような質問ばかりで、自分ならどうするという意見もお持ちでした」とのことでした。
話は変わりますが、働き方の変革に関するオンラインセミナーに参加した際に、主催者側の設定で、閲覧者の「カメラはオフ・音声はミュート」になっていました。
100名以上の参加者がいたようで「カメラオフ・音声ミュート」はやむを得ないと思うのですが、セミナーというよりもYouTube映像を観ているような感覚になりました。質疑応答の時間もあったのですが、質問はチャットボックスに文字を書き込むスタイルで、私自身は質問せずに終わってしまいました。 会場に足を運んでのセミナーやカメラをオンにした状態のオンラインセミナーでは、わりと質問する方なのですが「カメラオフ・音声ミュート」と知って、緊張感を持たずに参加してしまったことが原因です。 上記とは別に、定例で参加しているオンラインセミナーが二つあるのですが、そこで話を聴くときは「カメラオン・音声ミュート」にしています。私のパソコン画面では、講話する人の顔が大きく、聴講者の顔は小さく映り、参加者全員の顔を見るには小さい方の画面をスクロールする必要があります。 講話者も聴講者も私の顔を注意して見ることはないと思いますが、カメラをオフにしているときと違って「居住まいを正す」気持ちが芽生えます。 そのような姿勢で話を聴いていると、質問したいことが自然に頭に浮かんで来るので、メモしておきます。とくに疑問を感じることがない場合でも、質疑応答の時間には、何か質問すべきことはないだろうかと考えるようにしています。陳腐な質問だと思えば、実際に手を挙げることはありませんが、常に質問する意識を持っていると質問する力も上がってきます。 質問力を高めておくと、Aさんの二次面接のような状況でなくても役立つ場面はたくさんあります。お客さまとの商談においても、鋭い質問力と課題を解決する力があれば、信頼できるパートナーと認めてもらえるでしょう。 他のことをしながら、オンラインセミナーや説明会に参加した形跡を残したいケースもあると思いますが、カメラを止めずに質問力アップを意識して、参加してはいかがでしょうか。