プロ野球に「リクエスト」の制度が導入された最初のシーズンも大詰めを迎えています。
プロ野球に興味のない方のために説明すると「リクエスト」はテニスやバレーボールの試合では「チャレンジ」と呼ばれているシステムです。
「チャレンジ」とは審判に対する不服申し立て制度で、ビデオ判定によって誤審が明らかになると「チャレンジ成功」となり、判定が覆る仕組みです。
米国のメジャーリーグでも「チャレンジ」と呼ばれていますが、日本のプロ野球では
「リクエスト」
この言葉を聞いたとき、少年野球の審判を思い出しました。
「審判に選手が『チャレンジ』するなど、あってはならないことです。ビデオ判定は時代の要請かもしれませんが『リクエスト』にして下さい」命名の背景に、アマチュア野球界からの要請があったのではないかと想像してしまいました。単なる妄想ですが…。
審判は絶対である、審判に異議を唱えてはいけない、少年野球の世界ではこのように教えられることがあります。野球に限らず、少年期のスポーツ指導の現場では、「審判は絶対」と教えることは多いようですが「それが、子供を思考停止にさせる」と少年サッカーを指導している友人が言っていました。
審判は絶対である、ルールは絶対である、指導者は絶対である、権力者は絶対である。
そのように刷り込まれ、コーチや監督を絶対的な存在として崇拝するようになれば、協会の理事長に意見するなどありえない、という雰囲気が出来上がるかもしれません。
強いリーダーが現れると、長期間にわたって権力を維持しやすい構造がスポーツ界にはあり、それは不祥事につながる危うさをはらんでいます。
仕事においても、上司の言葉は絶対であると考える人もいて、私はかつて「お前は考えるな。俺の言う通りに動けばそれでいい」と上司から言われたことがあります。
その人の部下だった経験のある先輩が「あの人から学べるのは、〇〇と××だけで、それ以外のことは学ぶ必要がないから、気にするなよ」と言ってくれたので気持ちは楽になりました。
そして当時、別な先輩が下の言葉を教えてくれました。
Rule No.1:The boss is always right.
Rule No.2:If the boss is wrong, see rule No. 1.
このように考えてしまえば楽です。また、私が所属していたチームは結果も出していました。しかし、ロボットのように働いていたので、まったく楽しくありませんでした。まさに思考停止の状況で、成長できないという危機感さえ失いつつありました。
部下に対して「お前は考える必要がない」とはっきり言う人は珍しいのだと思っていましたが、転職相談の仕事に就いて、そうでもないことを知りました。
部下の行動のすべてを監視し、細かく口を出すマイクロマネージメント型の上司も珍しくありません。そのやり方で成功している経営者もいるのですが、そのような会社は社員の定着率が悪い傾向があります。
上司との人間関係が転職を考える一番の理由である場合、会社に対して配置転換を「リクエスト」してみる手はあります。異動によって上司が変わり、それで気持ちが納まるなら転職を焦る必要はありません。しかし、異動で楽になることを求めるのではなく、今の会社では成長できない、と感じるなら転職に「チャレンジ」する価値はあります。
チャレンジした後は楽ではないかもしれませんが、思考停止や指示待ち人間になることはないはずです。
プロ野球に興味のない方のために説明すると「リクエスト」はテニスやバレーボールの試合では「チャレンジ」と呼ばれているシステムです。
「チャレンジ」とは審判に対する不服申し立て制度で、ビデオ判定によって誤審が明らかになると「チャレンジ成功」となり、判定が覆る仕組みです。
米国のメジャーリーグでも「チャレンジ」と呼ばれていますが、日本のプロ野球では
「リクエスト」
この言葉を聞いたとき、少年野球の審判を思い出しました。
「審判に選手が『チャレンジ』するなど、あってはならないことです。ビデオ判定は時代の要請かもしれませんが『リクエスト』にして下さい」命名の背景に、アマチュア野球界からの要請があったのではないかと想像してしまいました。単なる妄想ですが…。
審判は絶対である、審判に異議を唱えてはいけない、少年野球の世界ではこのように教えられることがあります。野球に限らず、少年期のスポーツ指導の現場では、「審判は絶対」と教えることは多いようですが「それが、子供を思考停止にさせる」と少年サッカーを指導している友人が言っていました。
審判は絶対である、ルールは絶対である、指導者は絶対である、権力者は絶対である。
そのように刷り込まれ、コーチや監督を絶対的な存在として崇拝するようになれば、協会の理事長に意見するなどありえない、という雰囲気が出来上がるかもしれません。
強いリーダーが現れると、長期間にわたって権力を維持しやすい構造がスポーツ界にはあり、それは不祥事につながる危うさをはらんでいます。
仕事においても、上司の言葉は絶対であると考える人もいて、私はかつて「お前は考えるな。俺の言う通りに動けばそれでいい」と上司から言われたことがあります。
その人の部下だった経験のある先輩が「あの人から学べるのは、〇〇と××だけで、それ以外のことは学ぶ必要がないから、気にするなよ」と言ってくれたので気持ちは楽になりました。
そして当時、別な先輩が下の言葉を教えてくれました。
Rule No.1:The boss is always right.
Rule No.2:If the boss is wrong, see rule No. 1.
このように考えてしまえば楽です。また、私が所属していたチームは結果も出していました。しかし、ロボットのように働いていたので、まったく楽しくありませんでした。まさに思考停止の状況で、成長できないという危機感さえ失いつつありました。
部下に対して「お前は考える必要がない」とはっきり言う人は珍しいのだと思っていましたが、転職相談の仕事に就いて、そうでもないことを知りました。
部下の行動のすべてを監視し、細かく口を出すマイクロマネージメント型の上司も珍しくありません。そのやり方で成功している経営者もいるのですが、そのような会社は社員の定着率が悪い傾向があります。
上司との人間関係が転職を考える一番の理由である場合、会社に対して配置転換を「リクエスト」してみる手はあります。異動によって上司が変わり、それで気持ちが納まるなら転職を焦る必要はありません。しかし、異動で楽になることを求めるのではなく、今の会社では成長できない、と感じるなら転職に「チャレンジ」する価値はあります。
チャレンジした後は楽ではないかもしれませんが、思考停止や指示待ち人間になることはないはずです。